ドミニオン(Dominion Capital Strategies)は、英国王室属領ガーンジー島に拠点を置く投資プラットフォーム会社です。
他社に比べて後発ながら手数料が安さが評価され、日本でも注目を集めています。
また、2025年にはドミニオンのファンドで「ビットコインETF」が選択可能になり、暗号資産を直接保有しなくても、証券として投資できるようになりました。
そこで本記事では、ドミニオンの投資商品の概要や手数料、評判・口コミ、ビットコインETFのメリットやリスクなどを解説します。
オフショア金融商品の契約手続きをサポートしている「United BM Wealth(当ブログの運営会社)」のIFAが、実際にヨーロッパに赴いて入手した最新情報も掲載しています。
ドミニオン(DOMINION)の会社概要

ドミニオンは、イギリス王室属領ガーンジー島にある投資プラットフォーム会社です。保険商品ではなく「投資信託」のため、無駄な手数料がかからないのが特徴です。
2004年に設立されたドミニオングループは、もともとファンドの設計・運用を主な事業としてスタートしました。現在は事業領域を拡大し、積立投資商品や一括投資商品などを取り扱っています。
2025年9月時点で、約20種類のファンドから最大10種類を選択して分散投資(ファンド・オブ・ファンズ)できるため、リスクが小さく安定した運用が可能です。
また、世界3大格付け会社のひとつS&P(スタンダード&プアーズ)の評価は「AA−(債務を履行する能力は非常に高い)」であり、信頼性が高いといえます。
2020年には日本へのマーケットを開放。その信頼性と手数料の安さから多くの投資家の注目を集めています。ドミニオンへの申し込みは、IFAを通じて行うことが可能です。
法人名 | Dominion Capital Strategies Limited |
---|---|
管轄 | ガーンジー島 |
本社所在地 | Mill Court. La Charroterie. St Peter Port, Guernsey – GY1 1EJ |
監査法人 | PricewaterhouseCoopers CI LLP |
カストディアン口座 | The Bank of New York Mellon(BNYメロン) |
運用資産 | 44億USドル |
お問い合わせ | メール:info@dominion-cs.com 電話:+44 7360 271400 |
Webサイト | https://dominion-cs.com/ja/ |
ガーンジー島の信頼性
ガーンジー島は、1960年代半ばから国際金融センターとして知られており、実際に1,000以上の投資ファンドの拠点が置かれています。
また、1987年以来、ガーンジー金融サービス委員会(GFSC)は、信託サービスや保険、投資運用などの規制と監督を実施。
さらにガーンジー島は、S&Pから「AA−」の信用格付けを取得しており、国際的な信頼度も高いです。
ドミニオンの2つの投資商品とその特徴
ドミニオンの投資商品は積立投資型の「MSS」と、一括投資型の「MIS」の2つです。本章を読むと、以下2つの積立金や契約期間、手数料などがわかります。
どちらもファンド・オブ・ファンズ型の投資タイプであり、株式や債権を買うのではなく、複数の投資信託を購入して運用します。

積立投資:MSS(マイ・セービング・ストラテジー)
ドミニオンの積立投資商品「MSS」は、初期ユニットとファンドユニットで構成される投資信託です。オフショア投資会社のなかでも積立手数料が安いとされています。
毎月コツコツと積み上げるタイプの商品なので、ドルコスト平均法を活用して資産を増やすことが可能です。
MSSの概要は次のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
契約期間 | 5〜20年(1年単位で選択可能) |
契約年齢 | 18歳〜払込満期時に80歳まで |
初期ユニット | 2年間 |
セットアップ費用 | 25米ドル |
年間管理手数料 | 1.15〜2.65%(積立金の支払総額に対して) |
支払方法 | クレジットカード(VISA・Master Card・American Express・JCB) 銀行送金(WISE可) |
最低拠出額 | 150米ドル/月1,800米ドル/年 |
最低引き出し額 | 原則500米ドル/月 |
最低口座残高 | 500米ドル/月または、償還価値の20%のいずれか高いほうの残高 |
ボーナス | なし |
MSSの手数料
MSSの手数料と、初期ユニット(1年目・2年目)へ分配される割合をまとめました。
契約年数 | 年間管理手数料 | 1年目(80%) | 2年目(20%) |
---|---|---|---|
5年 | 2.65% | 24.75% | 6.18% |
6年 | 2.15% | 29.70% | 7.42% |
7年 | 1.85% | 34.65% | 8.66% |
8年 | 1.65% | 39.60% | 9.90% |
9年 | 1.50% | 44.55% | 11.13% |
10年 | 1.35% | 49.50% | 12.37% |
11年 | 1.23% | 54.45% | 13.61% |
12年 | 1.17% | 59.40% | 14.85% |
13年 | 1.16% | 64.35% | 16.08% |
14年 | 1.16% | 69.30% | 17.33% |
15年 | 1.15% | 74.25% | 18.56% |
16年 | 1.15% | 79.20% | 19.80% |
17年 | 1.15% | 84.15% | 21.03% |
18年 | 1.15% | 89.10% | 22.27% |
19年 | 1.15% | 94.05% | 23.51% |
20年 | 1.15% | 99% | 24.75% |
MSSでは、管理手数料を毎月支払うのではなく、初期ユニット(最初の2年間)にほぼすべての手数料を支払います。
たとえば、契約年数を20年とすると、1年目に99%・2年目に24.75%が手数料として配分されるため、初期ユニットでは資産がほとんど貯まりません。ただし、3年目以降はほぼ100%がファンドユニットへ投資されます。
- セットアップ費用として25USドルの支払いが必要
- スイッチングや引き出し、積立遅滞などの手数料は無料
- 初期ユニット期間に解約しても償還金を受け取り可能
- 投資金の支払総額に対して年間管理手数料が決定(減額・停止後も変更なく継続)
RL360°とドミニオンの手数料を比較したい方は、以下の記事をご確認ください。

一括投資:MIS(マイ・インベストメント・ストラテジー)
ドミニオンの「MIS」は、最低10,000米ドルから投資できる一括投資商品のため、まとまった資金がある方に向いています。
一度に大きな資金を投資するため早期に複利効果を得られたり、相場の上昇に応じて短期間で資産を大きく増やせたりできます。
MISの概要は次のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
契約期間 | 5年以上 |
契約年齢 | 18歳〜払込満期時に80歳まで |
最低一括拠出額 | 10,000米ドル |
セットアップ費用 | 25米ドル |
年間管理手数料 | 初期5年間:1.6%(拠出金に対して) 6年目以降:1%(口座の時価総額に対して) |
支払方法 | クレジットカード(VISA・Master Card・American Express・JCB) 銀行送金(WISE可) |
最低引き出し額 | 原則500米ドル/月 |
最低口座残高 | 500米ドル/月または、償還価値の20%のいずれか高いほうの残高 |
ボーナス | なし |
MISの手数料
MISの手数料は、初期5年間は拠出金額の1.6%、6年目からは口座価値の1%です。解約する場合は、最初の5年間のみ早期解約手数料が発生します。
また、初期5年間の手数料として初期ユニットに7.8%が配分、かつファンドユニットからは5年間で0.2%が徴収されます。
たとえば、10,000米ドルの一括プランで契約した場合、7.8%の780米ドルが初期ユニットに割り当てられ、残り9,200米ドルがファンドユニットに入る仕組みです。
上記のフォンドユニットの9,200米ドルに対して、5年間0.2%の手数料と年間管理手数料1.6%がかかります。6年目以降は口座価値の年1%の手数料を支払います。
さらに、セットアップ費用として25米ドルが必要です。

元本確保:PIP(プロテクト・インベストメント・ポートフォリオ)
PIPは資産の最高値の80%が保護される元本確保オプションです。
たとえば、元本が100万円で、その後運用により資産が150万円まで増えた場合、120万円まで保護されます。
PIPは、MSSとMISにオプションとしてつけることが可能です。ただし、PIPをつけると、MSSとMISの手数料に加えて、ファンドユニットに対して追加で年間1%かかります。
相場の下落リスクを回避して安定した運用をしたい個人投資家にとっては、魅力的なオプションといえるでしょう。
ドミニオンの投資先(ファンド)一覧
ドミニオンと契約する場合、約20種類のファンドから最大10種類を選択して運用します。複数の投資信託に分散できるため、リスクを抑えることが可能です。

ファンドの数は時期によって変わります。
以下はファンドの種類です。
ジャンル | ファンド |
---|---|
分散型マルチアセットポートフォリオ | ・DCSアグレッシブ ・DCSバランス ・DCS慎重 ・マルチアセット・サステナブル・バランス型ファンド |
成長志向の株式ファンド | ・DCS MSCI オールワールドトラッカーファンド ・オポチュニティーズ・プラス・ファンド ・新興国市場ファンド・グローバル・グロース・ファンド ・北米オポチュニティーズ・ファンド ・マネージドファンド |
テーマ別およびセクター別のファンド | ・Eコマースファンド ・高級消費財ファンド ・新技術ファンド |
インデックス・トラッカー | ・S&P500 トラッカーファンド ・ナスダックトラッカーファンド |
ディフェンシブおよび低相関戦略 | ・G10マクロ金利ファンド ・グローバル債権ファンド ・キャッシュファンド |
暗号通貨 | ・ビットコイントラッカーファンド ・iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT) |
ファンドは運用途中でスイッチングできます。相場の暴落前にスイッチングしてファンドを変えれば、資産の減少を避けられます。
また、2025年には新しいファンドとして、世界最大の資産運用会社ブラックロックが提供する「IBIT」が追加され、現物ビットコインETFが取り扱えるようになりました。
ビットコインETFを活用した戦略について
ビットコインETFとは、ビットコインの価格に連動した上場信託投資のことです。IBITを選ぶと、ビットコインを直接保有しなくても投資できるようになります。
ビットコインの保有者はドミニオンや投資家ではなく信託会社になり、管理はカストディアン銀行のBNYメロンが行います。


つまりビットコインの現物ではなく証券として投資して運用益を得る仕組みです。これらにより主に以下の恩恵を受けられます。
- ウォレットの不正アクセスによる盗難の防止
- ウォレットの秘密鍵の紛失の防止
- スイッチングで暴落を回避
- ビットコインではなく証券の税率を適用
ビットコインを直接保有すると、自分でウォレットの秘密鍵を管理する必要があり、紛失すれば資産を失うリスクがあります。また、相場の暴落により資産が減るケースもあるでしょう。
ビットコインETFでは「秘密鍵の管理が不要」で「スイッチングが可能」なので、直接保有よりも安心安全な取り扱いができます。



ビットコインは短期間での値動きが激しい資産です。ETFであっても現物ビットコインを取り扱う以上は、ハイリスク・ハイリターンであることを理解しましょう。
ドミニオンに投資するメリット
ドミニオンに投資するメリットは、大きく以下の3つです。
- 他社に比べて年間管理手数料が安い
- 経済状況にあわせて拠出を一時停止できる
- 特定の月だけ拠出をスキップできる
ドミニオンの年間管理手数料は契約年数により1.15〜2.65%です。他のオフショア投資会社よりも安いため、利回りの高さにも直結します。
また、ライフイベントや経済状況に合わせて、自由に積立を一時停止・スキップして再開でき、経済的な負担なく投資を続けることが可能です。


ドミニオンに投資するデメリット
ドミニオンに投資する前に以下のようなデメリットを把握すると、ご自身で納得して後悔のない投資判断ができるようになります。
- 満期時や拠出金額によるボーナスがない
- 日本の法律が適用されない
日本人に人気のオフショア投資会社「RL360°」や「インベスターズトラスト(ITA)などは、拠出金額や満期時にボーナスとして、積立金額の数パーセントが付与されます。しかし、ドミニオンにはボーナス制度がありません。
また、ドミニオンはガーンジー島の会社のため、日本の法律が適用されません。日本国内の投資商品ならば金融商品取引法や保険業法の対象になる場合があり、トラブルがあれば金融庁に相談ができます。
ドミニオンのトラブルは、ガーンジー島の金融庁への相談や英語対応が必要になり、解決するのが難しいといえるでしょう。



信頼できる優秀なIFAとのコネクションがあると、トラブルをスムーズに解決できます。
ドミニオンの評判・口コミ
海外のレビューサイトでドミニオンの評判・口コミを調査したところ「手数料の安さ」や「高い透明性」「柔軟性のある積立投資」などのコメントが目立ちました。
ここでは2007年にデンマークで設立されたオンラインレビュープラットフォーム「Trustpilot」に掲載されている口コミを紹介します。
ファイナンシャルアドバイザーによるベスト投資プラットフォーム
低コストと完全な柔軟性、高性能、最高のセキュリティ保護、最高品質、高い透明性、プロフェッショナリズムなど、さまざまなメリットを備えた最高の経験ができます。
原文
Best Investment Platform by Financial Advisors Guidance
Best experience with Lower costs, full flexibility, higher performance, highest security and protection, top quality, high transparency and profesionalism, among many others….
引用:Trustpilot|Dominion Capital Strategies
ドミニオンでの素晴らしい経験
ドミニオンでの素晴らしい経験でした。手続きはスムーズで透明性が高く、手間がかかりません。チームは明確なガイダンスを提供し、私の質問すべてにプロフェッショナルかつ辛抱強く答えてくれました。彼らの専門知識のおかげで、自分の年金プランに自信を持つことができました。強くお勧めします!
原文
Excellent experience with Dominion
Excellent experience with Dominion. The process was smooth, transparent, and hassle-free. Their team provided clear guidance and answered all my questions with professionalism and patience. I feel confident about my pension plan thanks to their expertise. Highly recommended!
引用:Trustpilot|Dominion Capital Strategies
ドミニオンは他社に比べて手数料が安く、料金体系がシンプルなので、比較的よい口コミが多くありました。
ドミニオンに関するよくある質問
ドミニオンに関するよくある質問に答えます。
- ドミニオンは詐欺ですか?
- ITAやRL360°より手数料は安いですか?
ドミニオンは詐欺ですか?
ドミニオンは詐欺会社ではありません。詐欺と噂される原因は、IFAや無登録業者が契約条件や手数料体系を説明せずに勧誘しているためです。ドミニオン自体は国際的な信頼性が高く、違法性はないといえます。
ITAやRL360°より手数料は安いですか?
ドミオンの年間管理手数料(1.15〜2.65%)は、ITA(約2.5%)やRL360°(約3%)より安いです。ただし、契約年数によっては、ドミニオンのほうが高くなる可能性があります。
まとめ
ドミニオンはITAやRL360°よりも年間管理手数料が安く、初期ユニット期間に解約しても償還金を受け取れるため、比較的リスクなく始められるオフショア投資です。
また、新しく「ビットコインETF」を選択できるようになり、スイッチングによる暴落の回避や税率変更による節税が可能になりました。
ビットコインETFは、2025年時点でドミニオンとITAでしか対応していません。ドミニオンの手数料は、ITAより安価のためより効率的な運用ができます。
資産運用会社のUnitede BM Wealthでは、ドミニオンを含むオフショア投資の最新情報を発信しておりますので、この機会にぜひチェックしてみてください。


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