日本バブル崩壊のきっかけ「プラザ合意」【後編】

日本バブル崩壊のきっかけ「プラザ合意」【後編】

「貯金はしているのに、将来がなんとなく不安」
「投資が必要だと感じても、失敗して家族に影響が出るのが怖い」

その結果、何もしないまま時間だけが過ぎる人も少なくありません。この不安の正体は、過去の日本の失敗と深くつながっています。

プラザ合意【前編】の記事では、1985年9月22日のプラザ合意を起点に、円高不況へ進んだ流れまでを整理しました。

そこで本記事では、円高不況を止める政策が、なぜバブルを生んで崩壊させ、30年の停滞につながったのかを解説します。

この記事を読み終わることには、資産形成で株を売買をするときに、どのような選択をすればいいのか、日本経済・政治から判断するヒントが見つかります。

当ブログでは資産形成を始めたい方に向けて、資産・経済状況に合わせて月々いくらから積み立てればいいのか、最適な投資手法は何なのかの質問に答えております。

何から始めればよいのかわからない方は、ぜひ以下の公式LINEよりご質問ください。

目次

金利が作り出した「バブル景気」の正体

1986年1月〜1987年2月までの約1年間で、日本銀行は円高不況への対策として、公定歩合を史上最低水準の2.5%まで引き下げました。

金利が低いと、お金を借りる負担が軽くなります。企業も個人も借りやすくなり、世の中にお金が出回ります。

これは景気の回復を狙った超低金利政策でしたが、結果は逆でした。市場に資金があふれ、株式と不動産が異常に値上がりしたのです。ここから「バブル景気」が始まりました。

超低金利政策が生んだ「金余り」という怪物

金利が下がるとお金を借りるコストが低くなるため、企業も個人も借入しやすく、市場に資金が増えます。

市場にお金が余ると、投資先を探す状態が生まれます。そしてお金が増えやすい場所に投資が集中し、価格が押し上がりました。

本来、資金は設備投資や賃上げへ向かうのが理想です。しかし、当時は「資産を買う行動」が有利になっていました。

暴走するマネーの行方は株式と不動産

余ったお金が向かった先は、価値の上昇が期待できた株式市場と不動産市場でした。借り入れた資金で株や土地を買い、利益を狙う動きが強まったのです。

個人投資家にも「株は上がるが土地は下がらない」という空気が生まれ、ローンを組んで投資する流れが強まりました。バブルを理解するには、次の3つをセットで押さえることがポイントです。

バブルを加速させた原動力投資家の心理結果
低金利借りやすいお金の増加
金余り投資先を探す資産が集中
期待の暴走期待が膨らむ価格が暴騰

「金利が下がった」だけでなく、お金の流れと人の心理が連鎖し、バブルが発生したことを理解しましょう。

数字で見るバブル景気の異常さ

バブル景気は、数字を見ると一気にイメージしやすくなります。

1985年末に13,000円台だった日経平均株価は、1989年末に38,915円の史上最高値を記録し、株価は4年で約3倍へ上昇。

その結果、株の話が日常会話になり、投資が社会現象になりました。そして、地価も同じように上がり続け「東京23区の地価で米国が買える」という話まで出ました。

ここで大事なのは、バブル景気の原因は円高ではないことです。円高不況を止めるための超低金利が、金余りを生んだという構造がバブルの核心です。

日銀が仕掛けた「バブル退治」の強烈なブレーキ

バブル景気が永遠に続くように見えましたが、現実は違いました。過熱を危険視した日本銀行は、金融引き締めへ転換します。

公定歩合は2.5%から6.0%へ引き上げられ、お金を借りにくい環境へ変化したのです。さらに1990年3月には、不動産向け融資を抑える政策も入りました。

当時の止め方は、利上げと総量規制(借入残高が年収の3分の1を超えてはならない規則)の2つでした。

制作内容市場への影響
利上げ金利を上げる借入が減る
総量規制融資を絞る不動産が冷える

アクセル全開のあとに、強いブレーキが入ったことで、資産市場は一気に崩れました。

株価暴落と「土地神話」の崩壊

政策が転換されると、空気は一瞬で変わりました。価値が上がる前提で買われていた資産が、売られ始めます。

1990年、日経平均株価は急落し20,000円割れへ向かいます。ピークから半分近くまで下がりました。土地も遅れて下落しました。

土地神話とは「土地は下がらない」という思い込みです。この前提が崩れたことで、不動産市場も冷え込みました。

バブル崩壊後の負の遺産「不良債権問題」

バブル崩壊でもっとも深刻だったのは、不良債権の拡大です。不良債権とは、返済が見込めない貸出金です。これは金融機関の資金を奪い、経済全体のお金の流れを止めます。

バブル景気時には、土地を担保に大量の融資が行われたため、崩壊後に回収できない事案が増えました。

崩壊後に起きた悪循環

バブル崩壊後、民間は以下のような点に苦しさを感じました。

  1. 銀行が融資を控えることで企業が動けない
  2. 資金繰りの悪化により倒産が増加し、雇用が不安定になる

企業・個人の消費低下により景気が回復せず経済が冷えると、給料や雇用が守られにくくなります。その不安が支出を減らし、さらに景気を冷やしました。

この停滞が「失われた30年」と呼ばれる長期不況の背景です。

まとめ:プラザ合意から始まった「悲劇の連鎖」

バブル発生〜崩壊までの流れは、次のとおりです。

  1. 1985年のプラザ合意で急激な円高
  2. 円高不況を止めるため超低金利政策
  3. 金余りで株と不動産へ資金集中
  4. 利上げと総量規制で急ブレーキ
  5. 資産崩壊→不良債権→長期停滞

他国からの圧力ではなく、国内政策が結果を左右しました。この教訓は現代の資産形成にも直結します。

たとえば、金利が下がると株や不動産に資金が集まりやすく、価格が想定以上に上がります。そのタイミングで焦って高値で買い、直後に利上げが来ると、住宅ローンの返済負担が増えます。一方で資産価格が下がり、含み益が消えるリスクが高まるでしょう。

このような仕組みを知らずに資産形成をすると、思わぬ損失を被ることになります。要は資産形成をして、将来の安定を手に入れたいなら、知識を増やそうということです。

私たちは何をどのように資産形成すればよいのかわからない方限定で、公式LINEにて質問を受け付けております。

プロの資産形成アドバイザーが、あなたの目的に合った資産形成のやり方をお伝えしますので、ぜひご相談くださいませ。

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監修者

1981年生まれ。2009年に保険業界へ転身し、2013年に証券外務員資格を取得。あいざわ証券・SBI証券のIFAとして活動後、2016年にエストニアで起業し金融商品仲介業を取得。2020年に日本でセミナー会社を設立、投資教育事業を展開。2023年、日本金融庁より投資助言業を正式に登録し、海外金融に携わり続けている。現在は全国・世界各地の個人投資家にアドバイスを行い、クライアント数は約10,000人にまで拡大。

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