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ゲームストップ事件の解説(と、バブル崩壊の始まり?)

      ゲームストップ事件の解説とバブル崩壊の始まり?

どういう事件だったのか?

 ゲームストップというアメリカのゲームソフト小売会社の株価が、2日で20倍になった。

 あまりの暴騰に取引所は個人投資家の買い増しを違法と知りつつ停止したが、投資家(ヘッジファンド)の買い増しは停止しなかった。

 プロだけ優遇した個人投資家が怒り、提訴。

以上だが、詳しく解説していこう。

 

事件の登場人物、

 

Aロビンフッドー。株の取引所(スマホアプリ)、楽天証券、SBI証券などのアプリで売買している人はそれを思い浮かべてほしい。

Bゲームストップー業績悪化がしていた全米にチェーン展開しているゲームソフト小売り会社。日本でいえば、山田電機、ビックカメラのゲームソフト販売コーナーだけを単一企業にしたもの

Cヘッジファンドー アメリカでは一口一億、米のお金持ちの投資先、巨大なファンド。過去二十年で60倍増えている市場の勝ち馬。

ちなみに日本のヘッジファンドはアメリカの半分の利益も出していず、当然資産も少ない。

D個人投資家ー日々投資している一般人。ゲームストップは買っていないが私も、広義には銀行にお金を預けているだけの方も含まれる。

投資用語の説明

空売りー持っていない株を取引所から借りて売る。後から買い戻すという手法。高い所で売って安くなって買うので、株価が下落するほど利益が出ること。逆に株価が上がると無限に損をする。、

 

 

 

 話の始まり、

 アメリカ株市場はダウ3万を突破後のバブルから下落できておらず、投資家はプロも個人も顔色を伺いあっているような状態が続いていた。ゲームストップの業績は悪化していたので、バブル崩壊後の下落を読んでいるヘッジファンドは、ゲームストップの株を空売りしていた。プロは下落するほどもうかる立場だった。

そしてロビンフットをみれば、ゲームストップが多量に空売りされているのがわかる状況だった。

プロの思惑「俺たちがこんなに下落すれば儲かる方に動いているんだ。この状況で買ってくるやつなんていない。むしろバブル崩壊とともに、個人投資家は俺たちに便乗してくるから大きな下落トレンドをつくれるぞ」

 プロの失敗は、ゲームストップの株の保有者たちが、ゲームストップでゲームを買って育った、ゲームストップのファンだということを忘れていたことだろう。

 ゲームストップの株主の若者の心理

「おいおい、あいつら、俺たちの大好きなゲームストップの下落に賭けていて、俺らにまで売り圧力を見せつけてきているぜ。ふざけんな」

「だったら、逆にあいつらが一番やられたらこまることをやらないか?

逆にもっと買ってやるんだ。どうだろう

俺一人だったら無理だけど、皆が協力してくれれば、、」

「のった」

「やるか」

「よしやろう」

 こういった一部のゲームストップ株主の、ただプロ(ヘッジファンド)を攻撃することを目的とした買い増しが始まる。その他ゲームストップ株を持っていなかった個人投資家も、あいつらやる気だ、これは便乗すれば儲かると買い始める。

 空売りをしていたプロ(ヘッジファンド)は、買いのトレンドで高騰するほど損益が発生するので、何これ!!? と驚いて、速攻空売りを停止して損切り。

 さらにプロも失ったものを取り戻そうとして買いに走る、高騰トレンドはさらに加速する。

 日本の取引所には、一定以上暴騰すると自動的に売買が停止するストップ高があるが、ロビンフットはその設定を設けていなかった。

 結果歴史的な大暴騰となり暴騰に、取引所のロビンフッドは「もうダメー、これ以上は買えません」と個人投資家たちの買いを禁止した。しかしプロの買いだけは停止しなかった。

なぜか

通常の証券取引所と違い、ロビンフットの場合、手数料を顧客からではなく、ヘッジファンドから取っていた。つまり取引所の真のお客さんは個人投資家ではなく、(個人はユーザーにすぎない)ヘッジファンドであった。だから手数料をくれる彼らを損させるわけにはいかず、プロの取引だけは停止しなかったのだ。

こんなことは当然していいわけがなく違法。悪いのはプロでも個人でもなく取引所なのである。政治家が再開させようとしたりと市場は大混乱した。

 SNSと短期投資が組み合わさることでいつか起こりうるだろうと思っていたことが、実現してしまったと感じている。

 利益とは別の意志を持った個人投資家が結託し、一般的な理論に従って投資をしていたプロ(ヘッジファンド)が大損をしたという形になった。

 どちらが善でもどちらが悪でもない。悪かったのは違法をした取引所だけだが、小魚が百万匹集まってくじらを食った事件だ。

 

 

 

 

こういった、公的機関が約束を反故することが過去になかったわけではない、2007年のパリバショック(フランスのBNPパリバ銀行の取引停止)が思いだされる。

この事件を受けて、アメリカ市場からお金を引き上げる人が多発し、ダウは大きく下落。

これを風穴として世界的な下落トレンドが起こるのではないか。

 

というのも投資家たちは、世界的に高騰しきった市場に退屈していて、戦いの場は仮想通貨などに年末以降移っていたからだ。株の市場を一度壊して面白くするのにこれ以上良いきっかけはない。

結論を出すのは早いが、今もなおアメリカ株ファンドへの投資をしている方は、現金化もしくは、債券へのスイッチなどを検討してほしい。