▼ FT LIFE

超長期商品:REGENT

投資期間を短く、しかし運用期間を長く、相続税なしでの世代間の資産継承を目的とした珍しい商品規格(フォーマット)を持っています。

FTライフ《REGENT》に関する著者の総評

FTライフ リージェント プレミア

加入年齢

積み立て年数

加入年齢

2年と5年

出生15日から75歳まで

10年

出生15日から70歳まで

積み立て年数

2と5、10年年払い。または、2年と5年払いは一括払いも可能[12]

支払い頻度

年払いや半年、月々支払い。香港の銀行から引き落とし or 日本の銀行からの送金 or VISA/Masterカードで引き落とし

保障期間

被保険者が128歳になるまで

証券通貨

米ドルのみ

最低年払い積み立て金額

積み立て契約年数

最低年払い積み立て

2年

4,500米ドル

5年

1,800米ドル

10年

1,000米ドル

積み立て停止

積み立て契約年数

最大停止可能な期間

2年

不適用

5年

2年

10年

4年

死亡保障:総資産の105%から始まり、5年目で110%になる。
それか三つの配当の合計(配当についてはページ下部参照)、つまり総資産のうち、どちらか高い方が支給される。

最低投資月額 100ドル
初期口座の期間 なし
支払い停止 四年目から可能
ファンドスイッチ 不可能『ポートフォリオ管理はFTLIFEが自社の方針に従って行うので、IFAや投資家が自由にファンドを選べない』
運用方針としてアグレッシブ型とノンアグレッシブ型が選択できる。
ファンドタイプ ダイレクト
予測年利 4~6%(公式資料より)

既存の海外保険にはなかった特徴

  • 1. 契約者、被保険者の名義変更ができる。これと香港という地の税法を合わせ、親子何代でも運用した資産を、相続税なしで引き継がせることができる。
  • 2. ボーナス

    ボーナスではなく配当という概念を使っており、利益は以下の三つに分けられる
    配当には年次配当と終了時配当がある

    1. 確定支給額

      最低保証ともいえる利益、経過年数に比例して10年目まで増額。

    2. 年次配当

      運用実績により変動するリターンのうち毎年支給されるもの。

    3. 終了時配当

      運用実績により変動するリターンのうち解約時、満期時、死亡時に支給されるもの。途中引き出し不可。この終了時配当は、海外保険でよく使われるロイヤリティボーナスにかなり近いものと考えてよいだろう。

  • 3. 終了時配を年次配当に振り替えるオプションサービス:長期運用を念頭においたリージェント商品ならではのサービス。

    終了時配当は、解約時にしか通常受け取れない。それを途中出金できる年次配当に振り替えることができる。やり方は以下の二通り。

    1. 自動ロックインオプション

      契約後15年目か被保険者が55歳以上に達した時の遅い方から利用できる。
      終了時配当から年8%ずつを毎年自動的に年次配当に振り替えることができる。
      自動ロックインオプションは全ての終了時配当が年次配当に振り替わるまで続く。

    2. マニュアルロックインオプション

      契約後15年目から利用可能。
      終了時配当の10%から最大60%までを年次配当に振り替えることができる。
      マニュアルロックインオプションは3年の期間を空けて再び利用できるので、1年目に10%を振り替え、その3年後に20%を振り替え、その3年後に30%(合計60%)など、柔軟に振り替えることができる。

高額契約割引(アロケーションボーナスに相当)

投資金額に応じて、下記%分多くファンドを購入してくれる。以下の表は積み立て金ごとの割引率を示す。

積み立て期間 年額 (USD) 年額の%としての割引
2年 <7,500 適用なし
7,500 – <12,500 1.11%
12,500 – <30,000 2.78%
30,000 – <75,000 4.11%
75,000 – <200,000 4.22%
≥200,000 4.33%
5年 <3,000 適用なし
3,000 – <5,000 2.78%
5,000 – <12,000 5.56%
12,000 – <30,000 6.67%
30,000 – <80,000 6.94%
≥80,000 7.22%
10年 <2,000 適用なし
2,000 – <6,000 7.50%
6,000 – <10,000 10.00%
10,000 – <20,000 10.50%
20,000 – <50,000 11.00%
≥50,000 11.50%

 

◆総評:他のオフショア商品と比較すると、狙いからして的外れな商品と言わざるをえません。
その理由は:

①ファンド選択とスイッチングの自由がありません。
②予想利回りが4%~6%と低すぎる。目標に意欲がありません。
③相続税なしの世代間の資産受け渡しを狙いとしているというのなら、他社で共同契約者のロジックを使えばよいのです。
④手数料が特に低いわけでも、ボーナスが高いわけでもありません。

これらの理由から、唯一の長所である解約違約金の低さを利用して、加入しているならば解約をし、新たに会社と商品を選んだ方が良いと私は考えます。ただし、投資に特に興味がない人が、まとまったお金を持っていて、銀行に置いておくよりは、と入れっぱなしにしておくのには適しています。