パラボリックとは「放物線上の」という意味で、売買転換点を示すトレンドフォロー型の指標です。SAR(ストップ&リバースポイント)と呼ばれるラインが、チャート上に放物線を描くように見えることから「パラボリック」と呼ばれています。J.W.ワイルダー氏が考案しました。
描かれた放物線(SAR)と実際の価格の交差するポイントが売買転換点を示し、途転(買い方なら買いを手仕舞い、売りを入れる手法)を繰り返して行うのがパラボリックの狙いです。J.W.ワイルダー氏が考案しました。
パラボリックの計算方法
パラボリックのSARは、以下の計算式で算出されています。
SAR=(EP−前日のSAR)×AF+前日のSAR
EP(極大値):SARが買いシグナルを示している期間は、その期間の最高値。SARが売りシグナルを示している期間は、その期間の最安値。
AF(加速因子):通常は、(0.02≦AF≦0.20)
パラボリックの使い方
- 上昇しているSARが下降している日足と交差した地点が売りサイン(図の赤い○)
- 下降しているSARに上昇している日足と交差した地点が買いサイン(図の青い○)
パラボリック利用のデメリット
パラボリックは、価格が長期間にわたって一方向に動く場合に有効なものと言えますが、レンジ相場になって短期間に価格が上下する状態になると、だましが多くなってしまいます。
そこでパラボリックを考案したJ.W.ワイルダー氏は、DMIのADX(※)を併用しトレンドが確認出来る局面でパラボリックを利用するのがより有効であると述べています。
※DMIのADX : ADXは、トレンドの強さを表しトレンドの方向を区別せず上昇・下降どちらかにトレンドがある時に上昇していきます。ADXが上昇している時はトレンドが進行中で、下降している時はトレンドが調整中で相場は保ちあいにあると判断します。