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ETFとは何か

『ETFとは何か』

ーInvesting Level 4ー

上場投資信託と和訳されるETF、FP試験ではその和名さえ覚えておけば通りますが、投資の現場ではそんな肩書欲しさの知識では勝つことはできません。

ETFとは投資信託、ファンドの一種です。ではどのような種類のファンドなのかということですが、それは何の銘柄を買っているかという点ではなく、

私たちがどのように買うことができるか、という点で差別化されます。

 

ETF(上場投資信託)は、金融商品の中で「20世紀最大の発明の1つ」と言われることがあります。2020年には世界のETF純資産総額はすでに6兆ドルを突破し、増加ペースは最近になって加速していますので、その形容もうなずけます。

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しかし、ETFが他の金融商品に比べてこれ程高く評価される理由が、ETFのどの特性によるものなのかについては自明ではありません。またそもそも、いったい誰がこの人気商品を発明したのかも、実はよく分かっていないようです。

 

ETFの特性を上げていきます。

①少額から投資可能

②多数の株式銘柄に分散投資することが可能

(これらファンドという金融商品に共通していえる特性です)

③指数への連動を目指して運用されるため透明性が高い

④費用が安い

(これらはその中でもインデックスファンドに共通していることです)

⑤証券取引所の立会時間中に売買可能、

つまり通常のファンドのように値動きが一日一度ではなく株式のように毎秒起こっていて、私たちもその値動きのうねりの中で売買することが可能なのです!

これこそがETFのみにある特性で、これが最後に示すもう一つの買い方の多様性という特性を生みます。

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ーETFの仕組み図ー

証券取引所に上場しているという言葉の下で総じて以下のことが行われています。

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ETFの歴史

少し歴史を振り返ってみましょう。
指数にパフォーマンスが連動するような運用を目指すインデックスファンドは、1970年代半ばに生まれたとされています。そして、1970年代後半に、証券をポートフォリオ(バスケット)として取引所で売買するという仕組みが生まれたと考えられています。これは株価指数先物が上場され、それと裁定される形で現物株式のバスケットがブロック取引という形で活発に取引されるようになったためのようです。

 

こうしたことから、インデックスファンドと株価指数先物がETFの源流にあると言えそうです。ただ、株価指数先物は、サイズが大きいことなどもあって個人投資家には不向きでした。それを改善する形でIPS(Index Participation Shares)という、指数のパフォーマンスを再現する商品が考案されました。そうして1989年に複数の取引所でS&P500 IPSの取引が始まりました。これは個人投資家の人気を集めたのですが、最終的に先物とみなされ、上場廃止に追い込まれてしまいました。

一般に世界初のETFと認知されているのが1990年にカナダのトロント証券取引所(TSE)で上場された「TIPS35(Toronto 35 Index Participation Units 35)」です。これはTSE-35(のちにTSE-100に変更)という株価指数のパフォーマンスに連動するよう実際に株式を保有するファンドで、その低い経費率が特徴の優れたETFだったようです。

ETFのまとめ

証券取引所に上場されることで、通常の投資信託に加えて以下のメリットが生まれます。

1 手数料が安い。

2毎秒値動きしていて、毎秒が取引のタイミングになる。

3レバレッジがかけられたり、売りから入ったりと多様な投資方法が取れる!

 

金融をある程度勉強されている方なら、これらの理由から使わない手はないのはよくわかりますね!!

 

これらすべての特性を網羅した総合評価としてETFは「20世紀最大の発明の1つ」と呼ばれているのです!