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テクニカル分析大国としての日本

  テクニカル分析大国としての日本

ーファンダメンタル分析について序論ー

《チャート概況から

コロナの大暴落で目に見えるトレンドが出ているので、投資が習慣化している人には、ありがたい状況ですね。迷わないし、短期売買する必要もない。

ダウ、ニッケイはコロナ暴落から一回大きく反駁してまた下がって迎えた週末となりました。ここでアナリストの私が予測すべき問題は、今週頭のどん底から、さらに今後さがることがあるのか、という点です。答えはアメリカ、日本でコロナが中国並みに拡大しない限り下がらない」のですが、その理由は来週にお話しします。

さて、金融リテラシーという言葉があり、金融についてどれだけ知っているかを指す言葉なのですが、四年前、イギリスのファンドマネージャーの間では、それ現在のチャートからどれだけの情報量を読み取れるか、のみを意味するのを知り驚きました。トレーダーのレベルが高まれば高まるほど、ファンダメンタル分析のレベルが上がります。

 しかし、日本でトップトレーダーはどうでしょう。年間これだけ勝った、過去これだけ実勢を出したというデイトレーダーが、よく高い受講料を取り、投資塾を開いていますが、どれも、これから爆上がりする株を見つける方法、FXのチャート読解術といったテクニカル分析の口座です。

 これが米英の講座ではファンダメンタル分析となり、デイトレードでは絶対になく、トレードサイクルもケースバイケースで、戦略が長い場合は数ヶ月動かしません。

まさに働き詰の日本人、休暇をしっかり取る欧米人のライフスタイルに投資方法まで擦り合わさってしまった形になります。

どうして日本の主流はデイトレード、FXなのか。

 一言でいえば日本はFX大国だからです。FXというのは日本でこそ良く聞きますが、世界では単なる為替取引のデリバリティフ(派生)の一つでしかなく、多くあるトレードの一つでしかありません。なぜそんなに日本人はFXばかりやるのか? 各インデックス先物を使えばいいのに、と不思議がられます。

 世界中のFXトレードを行なっている人の57%が実に日本人なのです。

日本でトップの利益を出しているヘッジファンドも主要メソッドはFXです。

そんなヘッジファンドは世界にはなき、日本のトップファンドの資金が2000億なのに対し、米のトップファンドが10兆を越えていることをかんがえれば、どちらに力があるかは明白です。

どうして日本人はテクニカル分析、デイトレードによるFXが好きなのかというと、

それは、ただ流行しているから、いうのが本当のところです。

 

 ではどうしてFXが流行したのかというと、

1信用取引を理解しなくても、簡単に売りから入れる。

(持っていないのに、売り始めること)

2レバレッジを利かせて、元本以上の金額の投資が簡単でき、一攫千金、が狙える。

この2は重要で、投資本来の勉強したらした分だけ、論理的、合理的に利益を得られる」という考えから大きく外れるもので、

日本を批判したいわけではないのですが、

ここにも金融、投資の基礎がいかに国民に根づいていないかがうかがえます。

では、そういった一朝一夕の投資法ではない、本来の金融リテラシーを意味するファンダメンタル分析とは何か、それは二宮的に言うと、「世界という身体をめぐる経済(あるいは経済力)という血の流れを、各臓器の関係性の中で分析すること」です。

これはかなり言い方に偏りがあるので、「ファンダメンタル分析」是非調べてみてください。

では次回、どうしてアメリカでコロナが拡大しない限り、日経は21000以下に下落しないか、とファンダメンタル分析とは何かをお話しします。

ご拝読ありがとうございました。

アナリスト

二宮利徳