▼金融の基礎知識

『複利』の力

20世紀最大の発明、『複利』

利回りとは、利率、金利、日本では色々な呼ばれ方をするでしょう。ただし金利に関しては運用する際ではなく、お金を借りた際、返済金に上乗せされる意味合いで使われることが多いですが、意味はどれも変わりません。

保険でも、投資信託でも、不動産でも、資産運用をするときに、どれだけ元本が増えるかというその投資の運用のパワー、いわば戦闘能力の高さを表していると言えます。利率、利回り、金利、これらは総じてアインシュタインをして「20世紀最大の発明」と言わしめた《複利》を意味しています。複利についてきちんと理解する以上に、複利○%だと〜年後いくらいくらいになるんだろうという、結果まで予測してうえでの運用が必須とまではいいませんがよりライフスタイルを確実なものにするでしょう。

複利は運用期間によって呼び名が違う

だいたい利回りと言ったら年利を表しますが、これは複利運用で年間何%の利回りが得られているか、という意味です。月に何%出ているかを表すのは月利となります。週利などそれ以下の呼び方がされることはまずありません。

ちなみに年利といっても直近一年だけが高くても、優秀な投資機関だとは言えないので、気をつけましょう。高い年利を何年間続けて叩き出しているかが、投資では重要となります。

利率表示は複利が当たり前です。銀行などでも外貨預金○%と書かれていますが複利表示です。

では、なぜアインシュタインが複利を最大の発明と言ったか。それはそれ以前にあった単利という概念と対立するものとして作られたからです。

投資運用とは自分が増やした資産を増やし続けることなので、複利という考え方が今では基礎となっていますが、それに対して単利とは、永遠に元本に利回りを足した分の益金しか増えません。

例) 原資100万円 単利3% 手数料0%の金融商品の場合

一年目 1030000
二年目 1060000
三年目 1090000
四年目 1120000

となります。これが複利なら

一年目 1030000
二年目 1060900
三年目 1092727
四年目 1125508

お分かりになりますよね。
単利は何年経っても原資にのみかけられた益金が加えれられていくのに対し、複利は増えたものに対して、利率がかけられて益金になるという仕組みです。

さて、複利○%で運用しているけど、10年後どれくらいになるんだろう。100万円1億円などのお金を運用する場合、例えば5%なら電卓で1.05を✖️していけばいいのですが、年利5%利率固定の商品に月々5万円を積み立ていく場合は、計算が非常に複雑になります。電卓の積立計算機能を使うこともできますが、今は便利なことに、無料で使いやすい「複利計算」アプリが出ています。是非アプリショップで複利計算と検索して、どれでもかまわないので、無料でダウンロードしてみてください。積立金5万円利率5%と入れて、運用年数を入れれば、積んだ原資とそれがどれくらい増えているかが、一目瞭然でわかります。