ファンド投資における分散の最適解
最近、ファンドを皆様に提供している中で、よく聞かれる質問があります。
1「分散という視点からファンド以外の金融商品を買わなくてもよいのでしょうか」
2「分散というのが投資の基本とききましたが、もう少し多くのファンドを買わなくてよいのですか」
という質問です。
1への解答ですが
「まずファンドは、それを一つ買うだけで分散投資していることになるということを、念頭においてください。」
ということをお話ししています。
ファンドとは、複数の有価証券や不動産を束ねたもので、そこに投資するだけで、そこに含まれる全ての有価証券を一度に保有することができます。
例えばですが、Nikkei225を買えば、日本の一位から225位までの企業の株式に、投資した資金が均等に分配されることになります。
なのでNikkei225(日経平均株価)を買っていたら、投機目的(短期間での利食い狙い)でない限り、日本の個別株を買うという選択はなくなります。
(この会社のファンだから利益に関係なく株を買うというのはわかりますが、合理的論理的手段である「投資」ではありません。
では2について
Nikkei225のファンドを持っていて、分散投資のために次に何を買うべきか、という質問に答えるとすれば、次のどれかの道をいくしかありません
a nikkei225と比較的正の相関をしつつ、より騰落率(上下高)の幅の高いものを買う(例アメリカインデックス)
b nikkei225 と正の相関も負の相関もしない、株以外の有価証券で、なるべく無関係の理由で騰落するものを買う(例、ユーロ/ドルなどの外貨ペア、原油、天然ガスなど)
c 正の相関が見られる株でも、ある商品部門を徹底的にカバーしているファンドを買う。
(例:IT、ヘルスケア、農業)
こんなところでしょうか。
このような観点から、様々な投資顧問会社が組んでいるファンドポートフォリオを見ると、実に無駄な組み方をしている企業が9割以上にのぼるという事実が、最近私の頭を悩ませています。
5つ〜10つとやたらと多くファンドに分散しているポートフォリオ(何にどれくらい分散投資しているのか割合をしめす表現)が多く見られますが、多くに分散すれば良いというものでは全くありません。
世界経済がある方向に向かったときに、同じ動きをするものを2個も3個も買ってもしかたないのです。しかし有料でポートフォリオを組んでいるプロ企業の多くが、この誤ちを行い、表面的に分散投資しているように見せかけています。
重複して同じような動きをするファンドを、いくつも買ってはいないでしょうか?
どうか各チャートの相関性を考えて、投資されてください。