▼ブログ

ファンダメンタルズ分析

ファンダメンタルズ分析

テクニカル分析と双璧をなすこちらについてお話ししようとしていたら、コロナに突入してしまい、機会を逸しました。
さて、ファンダメンタルズ分析とは何かを一言いうと

企業の本質的な価値を見抜く分析です。

テクニカル分析が、その時のトレード市場の熱により上下を繰り返しているチャートの表層の分析だとしたら、トレンドがどうあろうと覆されない、企業の経営財務状況を分析する方法です。

長期的に個別株を買うのなら、絶対にこちらを行わなければなりません

ファンダメンタルズの全てを話そうとする複雑になるので
簡単かつ基軸となる分析法の話をしますね。

基本的に見るべきところは
収益性 (売上高比率、ROE、ROAなど)
成長性 (キャッシュフロー、EPSなど)
安全性 (自己資本比率、流動比率など)
の三つとなります。

安全性が一定基準を満たしているという前提で、今日は収益性と成長性のお話しをします。

収益性ではROE
RETURN ON EQUITY

当期純利益÷自己資本で計算され自己資本利益率をはかる指標です。

ROEが高い企業は株主から預かったお金を効率的に運用出来ているとされます。特に海外投資家が意識する数値でもあることから、海外投資家が6割を占める日本の市場ではチェックしておくべき指標と言っていいでしょうね。

成長性ではEPS
EARNING PRICE PER SHARE

企業利益ではなく、一株のうちに含まれる利益。
EPSが順調に増える企業は成長性が高くなりますので将来性があり発展途上である事を示してくれます。
売買判断がしやすい指標となるので覚えておいて損はありません。
これだけで、結構銘柄を探すのが楽になってきます。
高ROEで高EPSの銘柄を探せばよいのです。しかし、それだけではファンダメンタル分析は完了しません。
これはほんの入り口にすぎません。
いくら高ROEで高EPSの銘柄を見つけることが出来ても、
現在の株価が割安でないと上昇期待度は大きく異なってきます。
故に高ROE高EPSかつ割安な銘柄を見つけることができて初めて買い付けをする決心が出来るわけです。

では【割安株】ってどうやって見つけるのでしょうか?
投資家であれば毎日、耳にして目にする指標です。

PER(株価収益率)
PRICE EARNING RATIO

PBR(純資産倍率)
PRICE BOOK RATIO

割安判断になる指標ですね。
特にPERは先述したEPSと
密接な関係があります。
簡単に言えば
PERは「1株当たりの純利益の何倍なのか?」ということで、株価=EPS×PER
となります。
そしてPERは15倍が平均値とされていて、15倍以下であれば一般的には割安と判断されます。

ここで問題です。
「ある企業のデータ」
純利益2,000万円
発行済み株価数10万株
現在株価2,000円
この企業のEPSは何円でPERは何倍でしょうか?
そして、この企業株は割安でしょうか?割高でしょうか?
答え
EPS=2,000万円÷10万株 A:200円
PER=2,000円÷200円 A:10倍
割安?割高?A:割安となります。
ここまでいかがでしょうか?
この企業の過去のEPSを調べて
150円→180円→200円
のように伸びている場合は企業として成長もしているとみてよいでしょう。
成長してるにも関わらず現在株価が2,000円。PER面で10倍と割安判断。
スクリーニング結果によりこのような銘柄が見つかった場合今この株は
①買い
②売り
どちらでしょうか?

当然①ですよね。
年々順調に成長している企業の株価が割安なのですから。
そして、PERは売買判断の基準にもなります。
「株は安い時に買って、高くなったら売る」
というのは皆さんご存じの通りだと思いますが、

これは株価の話ではなく価値の話であるとわたしは考えています。
PER10倍のところで株を買って15倍の割高になったら売る、

つまり割安の時に買って、割高になったら売るということです。

明確な利確目標を設定し、ルールづけることで自身のポートフォリオは確固たる威厳を持つようになってきます。

特にファンダメンタル分析によって導かれた銘柄は中長期保有になることが多いために、買タイミングに明確なルールがあったほうが迷わないで良いかもしれません。
ただしEPSが高いからといって飛び乗って良いものではありません。
EPSは企業側の発表による予想数値だからです。
PERも低ければ良いというわけではありません。
業績悪化による低下などではないかなどを調べてみましょう。
株式投資とはその企業の将来性に投資をする
というのは今も昔も変わりません。
しっかり企業分析することで株式投資の醍醐味や楽しさや魅力を
十二分に引き出すことが出来るようになってきます。

今回は代表的かつ基本的なファンダメンタルズ分析をご紹介しました。
慣れれば良い銘柄と悪い銘柄の区別が
ある程度簡単に出来るようになってきます。
これだけでもかなり分析の幅が広がります。