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ピボットポイントの設定と分析方法

この記事を見ている方は勉強熱心で投資リテラシーが低い日本の教育を受けたにも関わらず、投資の可能性についてよくご理解されている方だと思います。
もうすでに投資を始めている方も多いでしょう。
その前提であなたに一つだけ問題です。


「あなたはピボットポイントを使いこなしていますか?」


もし、そんなの知らない、説明できない、なんとなく使っているといった方はこの記事を読む意味があります。
なぜなら、ピボットポイントを理解しない、理解しているつもりになって投資をやるのは
ガードレールのない山道を走るように非常に危険です。
思わぬリスクを抱えるだけではなく、チャンスも逃します。


この記事を読み、ピボット分析ができるようになれば
これから上がっていくのか、下がっていくのかの流れを読み取ることができ
損切りを決めるタイミングや買うタイミング、売るタイミングなどを決める手助けになります。
つまり、過去の自分と比べて、トレンドを見抜けるように、投資で勝てる機会を増やすことができます。

ピボット分析はテクニカル分析の一つ

投資判断を行うためには分析が必須です。
その分析の種類はファンダメンタル分析とテクニカル分析の二つに大きく分かれます。
ファンダメンタル分析は、企業の財務状況や業績などをもとにして企業価値や市場においてどれが勝ってどれが劣っているのかを分析する方法です。
テクニカル分析は株価の値動などのデータをもとにチャートを用いて買いなのか売りなのかを分析する方法です。


テクニカル分析しかしない人ファンダメンタル分析しかしない人も中にはいますが
ファンダメンタル分析もテクニカル分析もどちらも知っておいて、状況によって使い分けることをおすすめします。
最低限これは抑えておいた方がいいというものが必ず存在するのでブログを通して伝えていく予定です。
今回は、テクニカル分析で最低限抑える指標の一つであるピボットポイントについて解説していきますので最後までお付き合頂ければ嬉しい限りです。

ピボットポイントとは?

ピボットポイントを理解する前に知っておかないといけない前提知識として「高値、安値、終値」があります。
まずはこの前提を説明してからピボットポイントについて話していきます。

高値、安値、終値

ピボットポイントは「前日の高値、安値、終値」をベースに計算されます。(当日で計算するタイプもありますが基本は前日です)
高値は前日の取引で一番高い株価、ETF等
安値は前日の取引で一番安い株価、ETF等
終値は前日の取引で最後に取引された株価、ETF等
ピボットポイントにも種類がありますが、世界中でよく使われるトラディショナルやクラシックではこの3つの値を軸に計算されます。

PPとレジスタンスとサポートライン

ピボットポイントは「PP」「レジスタンス」「サポートライン」の3点さえ抑えておけば使いこなせるようになります。
逆に一つでも理解不足だと何を見ているのか分からなくなるのでここできっちり使える知識に変えてくださいね。

PP

このPPは中心です。この値をベースにレジスタンスとサポートの値を出します。
ちなみにPPはピボットポイント(PivotPoint)の略です。
計算式は

PP = (高値 + 安値 +終値)/3

です。
PPは前日の高値と安値と終値の平均です。

レジスタンス

レジスタンスは上値抵抗線ともいわれ、上昇レベルを予測するのに使います。
ピボットポイントの種類によって異なりますが
トラディショナルタイプの場合は以下のような計算式になります。

R1 = PP * 2 – 安値

R2 = PP + (高値 – 安値 )

R3 = PP * 2 + (高値 – 2 * 安値 )

R4 = PP * 3 + (高値 – 3 * 安値 )

R5 = PP * 4 + (高値 – 4 * 安値 )

PPをベースに5つの上向きの抵抗レベルを計算したものがトラディショナルタイプのレジスタンスです。

サポートライン

サポートラインは下値支持線ともいわれ、下降レベルを予測するのに使います。
こちらもピボットポイントの種類によって異なりますが
トラディショナルタイプの場合は以下のような計算式になります。

S1 = PP * 2 – 高値

S2 = PP – (高値 – 安値 )

S3 = PP * 2 – (2 * 高値 – 安値 )

S4 = PP * 3 – (3 * 高値 – 安値 )

S5 = PP * 4 – (4 * 高値 – 安値 )

PPをベースに5つの下向きの抵抗レベルを計算したものがトラディショナルタイプのレジスタンスです。

ピボットポイントの使い方

ピボットポイントはトレンドを予測するために使います。
前日の値を軸にしてますので毎日変わるので短期的なトレンドを扱うのに最適です。
PP、レジスタンス、サポートラインごとに使い方を見てみましょう。

PP

ある株価がPPより下回ってS1のサポートラインに届かない場合は下降するサインがでているなという認識です。
もし、PPより上回ってR1のレジスタンスに届かない場合は上昇するサインがでているなという認識です。
株を売る、損切りする、買うまではいかないけど注意しておこうといった具合に判断できます。

レジスタンス

レジスタンスは今日どこまで上がるのかのトレンドを分析します。
R1が突破できれば今日は上昇傾向が強い日になるかもしれないから売る準備をしていこうなどの判断ができます。

サポートライン

サポートラインは今日どこまで下がるのかのトレンドを分析します。
S1までいったら今日は下がり気味だから注意深くみて損切りするタイミングを計ろうなどの判断ができます。

ピボットポイントは短期的なトレンドを分析ツール指標

つまり、ピポットポイントは短期的なトレンドを分析するための指標です。
R1~R5のレジスタンスが上昇トレンド
S1~S5のサポートライン下降トレンド
を見極めるのに役に立ちます。
チャンスを掴みつつも守る時はしっかり守れるようにこの指標を持つのは投資判断においてとても助けになります。

ピボットポイントの設定方法

ピボットポイントの設定は簡単です。
今回は無料で使用できるTradingViewでピボットポイントの設定をやっていきます。


TradingViewのサイトにいき、ログインできたらチャートをクリックしてください。

チャートを開いたら、「インジケータ」をクリックし、検索窓に「Pivot」と売ってください。
そうすると、Pivot(ピボットポイント・スタンダード)が検索結果に表示されるのでクリックしてください。

そうするとPP、R1~5、S1~5のラインが出てきます。
設定は歯車マークをクリックすると、設定画面が出てくるのでそこで調整できます。

「タイプ」は従来方式(トラディショナル)
「Pivots Timeframe」は前日の高値・安値・終値で表示する場合はDaily、もうすこし長期の時間軸で表示する場合はWeeklyやMonthlyを選択してください
「Number of Pivots Back」は過去のピボットポイントを設定された分表示できます
あとの設定はチェックマークで表示非表示ができたり、色の変更などができます。

以上になります。
ぜひ、取得した知識をチャートなどを使ってあれこれ試してみてください。