2話
そんな中今年3月以降、アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)が生活費高騰に対処するため、金利を0.25%から3.25%まで積極的に引き上げたからだ。
金利が高ければ高い方が、投資家にとってはその国の通貨の魅力が増す。
その結果、低金利国の通貨の需要は減り、その価値も下がる。当然持っていても増えない円は手放される。 皆が円を手放せば国際的な縁の価値は落ちる。
そして追い打ちをかけるように、世界で唯一日本の外にマイナス金利政策を実施していたヨーロッパ中央銀行も金利をあげた。これでマイナス金利をしなければ、経済が回らない国は日本だけとなった。
しかし、円安は日本の財政状態がその原因だと指摘する専門家もいる。
日本経済は過去30年間、ほとんど成長していない。また、同国は世界で最も公的債務残高の多い国だ。
さらに、出生率が低く、世界で最も高齢者の割合が多いため、人口の時限爆弾を抱えていると言える。
政府は外国人労働者を受け入れてこの問題を解決しようとしているが、日本人は移民を完璧に受け入れて、日本人になってもらおうと思っているわけではなく、日本人と結婚する者を除いて、ほとんどのアジア人労働者が、かなり厳しい条件下でしか、日本社会で長く働けない環境となっていて、さらに介護など汚れ仕事を押しつけている。
ドイツイタリアですら、アフリカからの移民の黒人が国籍を持ち、ワールドカップでドイツ代表として名を連ねている。日本で、中国人、ベトナム人、ネパール人が日本代表に入るどころか、日本国籍を持っていないと言う理由で、ユース世代で上に上がりプロになるチャンスすら与えられたことがない。
同時に、日本人とアジア外国人労働者のコミュニティには大きな亀裂があり、日本人は彼らを何の根拠もなく排他している。もはや東京山手線外側の地区には外国人労働者が1/7程度の人口を占めるが、彼らは一才、日本人の町内会に呼ばれていない。日本人は彼らを見下している。だから簡単に国籍を与えない、なのでいかに能力があっても、上場企業で貧困国労働者は、日本の生産に貢献することができない。
私は彼らに日本人大学新卒と同じ権利を与え競争させるべきだと思う。そうしたらそもそも、世界で最も安価な言語である日本語をマスターしてからこちらに来ている彼らの努力量が上回り、より日本企業は、アジア貧困国の優秀な労働者によって、生産量を上げられるのではないだろうか。
3話へ続く