▼周辺知識

海外保険と国内外資系保険の違い

混同されている方も多いと思うので、定義を明確にします。

メットライフ、アクサ、チューリッヒ、プルデンシャル、マニュアルライフなど、日本でCMを打っている多くの外資系生命保険会社と、このサイトで研究対象としている海外保険会社の違いを説明します。

海外保険会社という言葉から考えれば、メットライフもインベスターズトラストも同じ保険会社ということになります。しかし当サイトを読んでいる方で、海外保険と聞いてメットライフやプルデンシャルジブラルタを思い浮かべる方はいないのではないでしょうか?

では二つの違いは何なのでしょう?

メットライフやアクサは日本の金融庁認可のもと、商品開発をし営業している会社です。
それに対しこのサイトで言う海外保険会社とは日本金融庁とは関係なく海外の認可の下に商品開発している保険会社を指します。

混同を避けるためにここでは前者を外資系保険会社、後者を海外保険会社と呼ぶことにします。

なぜアクサ、チューリッヒなどは金融庁認可を取り、海外保険会社は取らないの? 海外保険会社は悪いことしているの? とよく聞かれますがそんなことはありません。

メットライフやアクサなどは日本で堂々と営業するために金融庁認可のもとに商品開発をしていますが、その代わりに日本という金融後進国では、複雑な商品が作れない、ワールドスタンダードを持ちこむことができないという憂き目にあっています。

しかし、複雑かつ高い利回りを出す欧米の商品を持ち込む必要はありません。企業の目的は、あくまで利益をあげることなので、他の外資も従わざるをえない日本金融庁が決めた枠組みの中で競い合い、他社との競争に勝てば良いのです。

実は、アクサやチューリッヒなどの外資系が本国のフランスやスイスで販売している商品は、日本で販売しているものとは全く違います。

日本で有名なアクサの商品「ユニットリンク」を欧米で売っても、そのスペックの低さから誰も買わないでしょう。

では外資系保険会社が日本以外の先進国で何を主力商品としているか、それこそがまさにこのサイトが研究対象としている海外保険と同じような構造のものということになります。

このように考えると次のような事実がみえてきます。

実は伝統ある世界の保険会社は、自国で販売している資産形成のための主力商品を日本では販売できないでいるということです。

だから海外保険に入るべきだと言いたいのではありません。

むしろここで訴えたいのは、外資系国内系含め、日本で販売されている保険は、銀行貯金より良い、などという謳い文句で販売されていますが、では債権、投資信託含め、他の金融商品と比べて利率が良いのかどうか、という視点を持つべきだということです。